芸能界でジュニアから養成する必要はないと思う

よくよく考えると、芸能事務所に所属するために希望するこどもたちを集めて養成するのは問題なのではないかと思うようになった。

少年野球や少年サッカーなどは、特に身体能力やセンスが優れている場合にはクラブなどに入ることはあるだろうが、どちらかと言えば教育目的だ。

煌びやかなスターが所属する芸能事務所がそれらを餌にジュニアなどと謳って小中高生時代を搾取し、貴重な時間を訓練や収録に費やしたりするのはおかしい。

一般教養や知識の勉強だの文化祭だの体育祭だの修学旅行だの恋愛のドキドキだの、しょうもない会話だの友達とカラオケ行くとかディズニーランドに行くとか、そういうフツーの若者の時代の経験の方が大切では?

 

歌が好きだとか、バンドやりたいだとか、芸人になりたいとか、俳優になりたいなどの場合、こどもの頃から養成する必要はないように思う。

ダンサーになりたいのであればダンスを習い、モデルになりたいのであればモデル事務所に応募すればいい。

養成所であれば、吉本のように成人してからでいいのではないか。

まだ何者でもないこどものうちから歌だ踊りだとか、芸能界の礼儀やマナーを教え込むのは危うい。

 

ジャニーズジュニアとは何を養成しているのかと考えてしまう。

ジャニーズタレントで独立して歌手になっている人もダンサーになっている人モデルになっている人も数少ない。

基本的には芸能界のみならず、働いてお金を得るのは大人になってからでよい。(子役とか特例はあるのだろうが)

 

個人的にジャニーズ問題が公になったことで、ルッキズムも和らぐのではないかと想像している。

ここ最近の異常なまでのルッキズムにジャニーズも貢献していたのではないかと思っている。

ジャニーズが何の能力に秀でているのかと突き詰めると一番は見た目。

確かにジャニーズタレントは綺麗。

イケメンであることの価値が一番高く、プラスある程度の歌や踊りが必須、続いて人柄やトークといったところのように感じる。

 

最近の良しとされている男性アイドルの受け入れ難いところは、少年のような体型。

肩幅が狭すぎ、痩せすぎていて俳優として社会人を演じていてもこどものようですごく違和感があり、演技以前に全く現実味がない。

脳科学者の茂木さんが「ジャニーズは学芸会」と言って炎上していたが、少しわかる。

何かの能力が秀でていて認知されているわけではないから。

 

私もジャニーズ出身で好きな人もいるし、好きな歌もあるし、役者として素敵な人もいるけれど、私たち大人が彼らの少年時代を消費してしまったのではないかと胸が痛むこともある。

これを機に少年時代からこどもを集めて養成するのはやめたらどうだろう。

我々はこどもが健全なこども時代を過ごせるよう見守る役になったらどうだろう。

少子化の時代にこどもを大切にするって、そういうことなのではないか。